一途な彼と不器用彼女①
「──さんもう少しですよ!
──さんも一生懸命生きていますから頑張ってください!」
「………ッッ!?
...ハァハァ...。」
「オギャーオギャー...!」
「───さん!
元気な女の子と男の子ですよ!
───さんのところに行きますか?」
その少女は元気な子供達を産んだ。
その子供たちはとても元気で...しっかりと呼吸をしている。
少女は一瞬安心した顔を医者に向けたがまた深刻な顔をしてうなずいた。
だが少女が少年の病室に向かった時少女は涙をこぼすしかなかった。
なぜなら少女が子供を産んだのと同時に少年は帰らぬ人となってしまったのだから...。
少女は泣きながらこう考えた。
『この子達の父親が残した最後のプレゼント。
これを私はしっかりと受けとり愛情を与える。
この子達は父親の生まれ代わりだ』っと...。
そして少女は子供たちに自分とその父親の名前を組み合わせた“優依”“蒼兎”と名付けた。