一途な彼と不器用彼女①


蒼依「...なんだ優兎斗にすべてバレてるじゃん...。
それになにそれ...。
世界で一番お前のこと愛してる。って...。
当たり前でしょ...。」


優兎斗の方が強いよ。


手紙書きながら泣いてるってまる分かりだし。


だって便箋に涙のあと一杯なんだもん。


優兎斗は1人で必死に悩んでたんだね。


本当に私ばかだ。


こんなにも悩んでたのに優兎斗になにもしてやれなかった。


優兎斗の力にもなれなかったんだ。


なんて思っていると封筒の奥に小さく折ってある紙があった。


私はそれを見ると思わず涙が出た。


蒼依「ねぇ...なんでこんなに、わかるの...。
なんで...優兎斗には、全てわかるの...。
私なに、も...できなかったん...だよ...。
なのに...ありがとう...って...大好きって...。
おかしいよ...優兎斗は...。」


その手紙には


───


俺は蒼依がいてくれてよかった。

蒼依が居てくれたお陰で最後まで生きることができた。

ありがとう...そしてごめん。

これから俺よりも大切な奴が俺よりも好きな奴が現れた場合は素直に気持ち伝えろよ!

俺に変な気なんて使うなよ!

まぁ、俺はいつまでもお前の見方だしな。

じゃあ今度こそ、さよならだ。

大好きだよ、蒼依。


───


そう書かれていたんだ。


その手紙を読んでいたとき不意に陸の顔を思い出したのは気のせいだと思いたい。


唯斗「優兎斗にとって蒼依は本当に大切な存在だったんだろうな。
俺に蒼依の事任せるまでするか普通...。」


本当にありがとう、優兎斗。


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