一途な彼と不器用彼女①
私は心を無にした。
自然に無表情になる。
それはあいつも同じで。
私たちは今日決着をつける
スッ
パシッ
シュッ
パシッ
スッ
パシッ
俺らはこの状態を何分殺り続けただろう。
でも俺は逃がさなかった。
あいつの動きが鈍っていっていることに。
私はあいつが殴ってくる前に瞬時にあいつの後ろに回りそして
バキッ!
悠葵「...っ!」
私はあいつを殴りあいつは私の拳に破れ倒れた。
私はそっとあいつに近づいた。
悠葵「っ...クソ...。」
蒼依「あんたかわいそうな人間だな。」
悠葵「ん...だよ...今...さら...同情か...。」
蒼依「俺さ知ってんだわ。
あんたが俺の“元婚約者”って事をな。
でも優兎斗に私を奪われた。
そして婚約者って言う座も取られた。
だからそれを腹いせに優兎斗を殺したんだろ?」
私は熱田悠葵って言う名前に少し気になった。
なぜなら以前私の婚約者だった人と同じ名前だから。
だから少し調べれば出てきた。
“熱田悠葵は熱田コーポレーションの息子で紺野財閥のお嬢様と婚約のはずだった”ってね。
悠葵「...っ...そうだ...。
俺の...座...を...とった...あいつ...が...ムカ...ついた...。
あいつ...さえ...いなければ...俺の...婚約...は...破棄さ...れなかった...。
だから...あいつ...を...殺した...んだ...。
でも...殺して...気が...ついた...。
あいつ...が死んで...も...おれは...あいつ...には...勝て...ねー...ってな...。
おれは...気づ...く...のが遅...かったんだ...。」
やっぱり...こいつは欲に飲み込まれたんだ。
あえてこいつの気持ちがわかったとしてももう優兎斗は帰ってこない。
でももう私はいいと思った。
だって優兎斗が上からこいつを許しているような気がしたから。
蒼依「俺さ...今心臓病なんだよな。
18の年はこ...ねーかもしれねー...。
最初はもう...どうでもいい...って思ってた。
でも優兎斗の手紙を...みて俺いきようと思ったんだ...。
もうあ...と9ヶ月しかないけど...それでもいきたいと思った。
俺こ...れからア...メリカにいく...。
アメリ...カに行っ...て病気治し...てくる。
だからお...前も優...兎斗の分まで...生きてくれ...。」
やばい...また倒れちゃうのか。
でもしゃーないよね。
なんだって1時間ぐらいぶっ通しでやってたんだもの。
でも今倒れちゃ心配かけるよな。
悠葵「...っ...ああ...。
お前の事俺すきだった
ずっとすきだった。」
蒼依「ば...かだな。
こんなときに...告白...なんて...余裕だ...な。
でも...わり...いな...俺...お前の気...持ちに...は答えら...れない...。」
ほんとこいついつにまして余裕だな。
でもはやくこの場から離れねーと。
悠葵「だろうな...。
わりーな...あいつ殺してしまって...。」
蒼依「ああ...もう...あいつも...許し...ている...。
だから...お前...もも...う一度や...り直せ...。
わるい...もう時間...だ...。」
俺は倉庫の外に向かって歩いていった。
もうこの町には帰ってこれないかもな。