一途な彼と不器用彼女①
───...
今はもう手術着に着替え点滴も入れそして手術室へと向かう前。
疾風「蒼依がんばれよ。
んで絶対俺らのもとに戻ってこいよ!」
蒼依「戻ってくるに決まってるでしょ?」
私が死ぬわけないでしょ。
空良「こいつらの世話は俺らに任せとけ。
お前は自分の事だけ心配してろよ?」
蒼依「ん...わかった。
優依達をおねがいね?」
梨絵「帰ってこなかったら私が無理矢理でも連れ戻すからね★
まぁ...どんなときでも私たちは親友だし大丈夫だと思うけど...。」
ほんとこんなときでも怖いのね。
梨絵の事だから本当に無理矢理連れ戻しに来そう。
本当に今日ぐらいは腹黒さ押さえてね。
でもまぁそこが梨絵のいいところでもあるか。
蒼依「フフ...そりゃ帰ってこなくちゃね?
私も死んでも梨絵には振り回されたくないし。」
梨絵「もー!そんなこと言って!
本当は嬉しいくせにー!」
蒼依「フフ...それはどーだろ?ニヤリ」
私はあえて答えを濁らす。
もちろん、梨絵の言った通りで。
私は正直この会話がまた出来たことが本当に嬉しい。
まぁ手術は今からなんだけど。
啓「お前が起きなかったら襲...蒼依「はいはい。
もうめんどくさいから、啓。」...めんどくさいってなんだよ!
...梨絵ぇー!蒼依が俺の事めんどくさ...梨絵「うん、啓は本当にめんどくさいしウザイよ。」...ガーン...」
こいつ本当にただの変態だ。
スケベだ、エロ啓だ。
この会話もいつもとおんなじだけど私と梨絵が冷たく突き放したから啓は拗ねてる。
まず効果音を自分で言う?普通。
この会話を聞いて改めて思うけど啓は本当にバカだね。
アホだね、変態だね。
優依・蒼兎「まま頑張ってねぇー!」
最後に私の大切な子供達。
この顔が1年も見れないなんて。
いやもしかすると1年以上かもしれない。
そうなると本当にこの子達不足で死んでしまうかも。
実際は死ぬはずないんだけどでも死ぬ前までの顔にはなるかも。
マ「〈では紺野様手術室へと移動してもよろしいですか?〉」
あ、もう移動なんだね。
蒼依「〈わかりました。〉
じゃあみんないってきます!
頑張ってまた戻ってくるから。ニコ」
最後ぐらい笑わないとね?
いや、実際は最後じゃないんだけど。
蒼依以外「ああ(うん!)
頑張れ(って!)蒼依(ママ)!」
私はみんなに見送られながら手術室へと向かった。
そして長い長い夢の中へと旅だった。