一途な彼と不器用彼女①
───...


蒼依「ん...?」


次目が覚めるともう月が出ていた。


私は自分がなぜここにいるかわからない状態。


確か陸達と話してたら思いが募ってぶつけてしまってそして喘息の発作がでたから...。


あーじゃあ啓が運んでくれたのかも。


ってそれより仕事しなきゃ...だよね。


私は自分のベッドから出ようと思ったときあることに気がついた。


さっきは気づかなかったけど手に違和感が...?


私は自分の手に視線を落とす。


目線の先には陸が手を握りながら眠っていた。


って陸が私の手を握っているわけ?


これ、誰も見てないと思うけどハズい。


まず陸起こした方がいいの?


でもこんな熟睡だし。


魁柊も言ってたけど陸最近寝不足だったらしいし。


まぁ私のせいだけど。


結局私は陸を起こさずにリビングへと向かう。


これでも仕事とプライベートは分けているつもり。


だから今回ってきている仕事を終わらすことが陸よりも大事。


確か今日は取引企業からの取引内容とあとフランスと日本と韓国とドイツの紺野経由の会社から今後の経営についてメールが届いているハズ。


まずそれを終わらせてからもうすぐ夏だから夏服や水着等の新商品を考える。


夏が来るからそれなりにバタバタするのは当たり前。


夏が終わるまでには一度日本に帰って優依や蒼兎の顔が見たい。


私がアメリカに来てから何回かは日本に帰っているけど日本にいるのはたったの3日だけだったりする。


だから今度は1週間程度日本にいたいとは考えているけど。


そう思いながらキーボードを押していく。


静かな部屋にはキーボードの音しか聞こえない。


今思ったら他のやつらはどこにいるわけ?


陸は私の部屋で寝てるし。


星はたぶん私の部屋の隣で寝てる。


あ、星とはシェアハウスだからね?


その方が仕事もしやすいし。


でも他の王覇は?


なんて思っている時自分の携帯が光っていることに気がついた。


開けてみると王覇の事についてだった。


───

他のやつらはホテルに帰った。

起きたら連絡してくれー!

───


あ、ちなみに星からね?


って起きたら電話してほしいって事はしないとね。


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