一途な彼と不器用彼女①


そんなときある出来事が起きた。


それは組長の妻が...私のお母さんが病気になったこと。


その病気は白血病。


元々体の弱いお母さんだったらしい。


私を生むときも自分の命がなくなるかもしれないと医者に言われたらしい。


それでも生んだお母さんは奇跡的に生きた。


だけど28の時白血病が発見された。


もう治らないところまでの進行具合だったらしい。


もって3ヶ月だ。と。


そしてその3か月後お母さんは帰らぬ人となった。


お母さんの葬儀にはたくさんの人が来てくれた。


ヤクザがらみの人や親戚の人。


そしてその日私はある人たちと出会った。


それが今の疾風、空良、梨絵、啓の4人と優依たちの父親...優兎斗の計5人。


この5人は紺野組と同盟を組んでいる相沢組の時期幹部以上の人たちだった。


当時の私は自分の母が無くなったことも信じられず現実から逃げたい一心で部屋に閉じ籠るようになった。


でもそんなときいつも私の所に来てたのが優兎斗だった。


私は優兎斗のお陰で部屋から出ることができた。


それから疾風たちとよく遊ぶようになった。


その時からだったのかもしれない。


疾風たちとは違うある感情が芽生えたのは...。



でもこの時の私はまだ気づかなかった。


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