一途な彼と不器用彼女①


...............え?


「〈驚いていますよね。
まぁ、当たり前ですよね。
この男が殺し屋に操られていたなんて...。
でも、この男もバカですよ?
あなたが好きすぎて俺が“矢那優兎斗を殺せ”って言えばすぐに殺してくれましたし。
あ、でも最近“あなたを殺せ。そしてお前も死ね”って命令しましたけど失敗で終わりましたけど。
まぁ殺すのは無理と思ってたんでこの機会に私があなた様とこの男を殺そうと思いました。
これが今日ここにこの男がいる原因です。
どうですか?あなたの愛す人が実は私たちの手によって殺された屈辱は。
憎いですよね?憎いですよね?
フフ...あの日のように自分を失ってもいいんですよ?〉」


こいつ...今バカって言ったか?


こいつが...優兎斗を殺した...真犯人って訳?


こいつが...パパも...優兎斗も...



コロシタンダ...



私は目の前が真っ暗になった。


蒼依「ハハ...ハハ...アハハハ...ハハ...ハ...。
結局私はあんた達の罠にどっぷり填まったのかよ。
考えただけで笑いが出る。
ハハ...ハハ...アハハハ...ハハ...ハ...。
...ざけんなよ。
...ざけんじゃねーぞ!あ”?
俺は...!お前らをぜってー許さねっ!」


目の前に見えるのは敵ばかり。


このときの私の顔は無表情だと思う。


それも目は真っ黒で。


それほどこいつらが憎い。


憎くてしょうがない。


「〈あなたに何ができるのですか?
何万人もいる殺し屋対あなた一人ですよ?
あなたが元世界一の紺野組次期組長だとしてもこの数じゃ無理ですよね?
それにあなたは今自分の立場をわかってます?
あんたが今暴れればこの男は即殺害だって私たちはできるのですから。
この状況であなたは手出しができないわけですよ。
手出しをすればこの男が死にますからね。〉」


相手は殺し屋...。


1人対何万人じゃ結果は見えない。


それに向こうには人質がいる。


私が動いたら即殺害...か。


フフ...こりゃ私死ぬな...。


「〈よくわかる人でよかったですよ。
じゃあ早速始めましょうか...。
showtimeですよ。〉」


殺し屋のリーダー格の奴がそーいうとそいつは銃をだした。


そして引き金を引いて...


「〈ではあの世であなた様の愛する人とお幸せになってくださいね。〉」


パーンッ!


私に向かって撃った。


私は思わず顔を歪ませた。


あいつが撃った玉は肩に当たった。


最初の一発は肩だから良かったものの心臓なら死んでた。


だがこれがあいつらの仕方だ。


一度玉をわざとはずさせジワジワ痛みを与える。


そして最後に心臓と狙う。


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