一途な彼と不器用彼女①
「〈あ、すいません。
手が滑ったみたいで。
今度こそ心臓を撃ちますので。〉」
クソ...こんなの痛くねーし。
でも段々と何かが体に回ってくる。
蒼依「〈ん...なの...痛くねーよ。〉」
「〈そーですか?
でもあなたに撃った玉には毒が塗ってありますよ?
もうじき体が毒で動かなくなりますよ。〉」
やっぱり...毒が塗ってあったか。
毒が完全に効きだすのは早くて30分...遅くて一時間って事か。
なら30分までに殺らねーと。
まぁこれで殺されたら殺ることもできないけど。
「〈今度こそ殺りますからね。〉」
私がそんな事考えてるともう引き金を引く殺し屋のリーダー格の男。
そしてそれに便乗するように倉庫に声が広がる。
もちろん英語だけどね。
ってか煩い。
何万人の声が倉庫に広がるんだよ。
言えばもうライブ会場だよ。
って私死ぬ前になに考えているんだろ。
もういろいろありすぎて頭が付いてこなくなったのかも。
ってかちゃんと星王覇の奴等見てるよね?
この間はまんまと星に騙されたから。
いや、騙されてはないけど。
でも私これが最後になるんだよね。
別に今さらびびったりはしないけど。
でももっと陸達と...陸と話したかったと今思う。
ま、自分が決めたことだから気にしないけど。
「〈さようなら、元紺野組次期組長さん。〉」
すると男は私の心臓に狙いを定める。
そして男は拳銃を強く握り...
ドッカーンッ!
え、ドッカン?
銃のおとってドッカンだっけ...?
バンッ!
え、これが銃の音じゃん。
って目の前に銃の玉っ!?
私は今の状況に頭が付いていかなくてそして何故銃弾が飛んできているのかわからなくなり(軽いパニック)不意に銃弾を避けてしまった。
まず整理しよう。
さっきのドッカン...「誰、俺らの姫に手を出した奴は。」...の音...「ってか間に合ったわけ!?」...は...「...あ、蒼依怪我してる。」...「あ”?なんで蒼依は肩から血が出てんだよ。」...って喋らせろよ。
?「やっと見つけた。
勝手にいなくなんなよ。
1人で戦うなよ。バカ。」
おい、誰だよ。
バカって言った奴は。
私は怒りの余り後ろを振り向く。