一途な彼と不器用彼女①
蒼依「この状態わかるよね。
今武器をとりに行けば私に殺られる。
なら一番いい判断はワカルヨネ?」
そして黒い笑みをうかべる。
すると空気がかわった。
私はこの2人しかこの場にいない事のように頭が勝手に変えていく。
「〈しょうがないですね...
では拳での殺し合いをしましょうか。〉」
そういうと2人は同時に殴りかかってくる。
それを軽く交わすと重たい拳を2人にぶつける。
すると1人は倒れ1人は避けた。
そして1vs1の戦いへとなる。
さすが殺し屋のリーダーといって動きも早さもいい。
だから私も気を抜く暇もない。
殴ろうとすれば避けられ相手が殴ろうとすれば避け。
その繰り返しを何分しただろうか。
これだけやって来たのに隙がまったくない。
さすが元組員。
そこそこの腕前ではある。
私じゃなかったら簡単に倒されているだろう。
でも私はこの中で...いや、歴代1ぐらいだろうか?
その中で一番強いと言われた者だ。
すこしの隙でも見逃さなかった。
それは1vs1の戦いをしてから約10分がたったぐらい。
ちょうどバテてくる頃だと思ってた私はまさかのビンゴ。
すこし動きが鈍くなってきたことで瞬発力も拳の重さもずれてくる。
私はそれを狙って相手からの攻撃を止め相手のお腹に蹴りを入れる。
そしてよろけた隙に鳩尾に入れる。
するとすぐに倒れた殺し屋リーダー。
あ...私買ったんだ。
この男が倒れてすぐに理解できた。
ああ...これでよかった。
でも何かが突っかかる。
目の前には私の大切な人を殺したやつ。
その人を倒せてよかったと思ってる。
─じゃあここ奥に潜むものは何...?
私は無意識に殺し屋のリーダーの方へと歩いていった。