一途な彼と不器用彼女①
*観覧者side*


蒼依と殺し屋の1人が戦ってから約10分が経過した。


10分が経過しても一向にバテない2人。


いや、すこし...ほんのすこしだけ殺し屋の1人の動きが鈍った気がした。


すると蒼依は殺し屋の攻撃を手で止め腹に蹴りを入れた。


そして敵がよろめいた隙に蒼依は鳩尾を殴った。


その攻撃により地獄のような戦いは終わった。


回りは“この戦いに買った”そう思った。


だから回りから雄叫びのような声が倉庫中に広がる。


そう回りはこの戦いに買った事しか頭になかった...。


これで平和な日々が送れる...。


誰もがそう思っていただろう。


だが、倉庫の空気は一向に凍ったまま。


回りは不思議に思いだんだんと声を消して辺りを確認する。


すると1人だけ...1人だけオーラがちがうものが。


そしてその1人は敵の方へと歩いていく。


次の瞬間驚くことが起こったのである。


敵の方へと歩いた1人はいきなり...


バキッ...!


相手の鳩尾に拳をぶつけた。


そして2発と...3発...と殴っていく。


回りはその人を止めようとした。


だが1人から出るオーラで下っ端の奴等はみな動けなくなった。


1人の人は殺し屋に向かって



─────...



こう叫んでいた。


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