一途な彼と不器用彼女①
零「...優兎斗さんは俺達が見てもわかるぐらいの最高の男でしたよ。
優兎斗さんは最後まで蒼依さんを守ってました。
すごいですよね。
どんな時でも蒼依さんを第一に考えて行動する人でした。
でもそれが組事になるとみんなを引っ張る時期副組長でしたよ。
優兎斗さんは昔俺に言ってくれたんです。
“甘えたいときは一杯甘えろ。
泣きたいときは大きな声で泣け。
そして泣いた分だけ幸せになれ。
お前は人形じゃなくて人間なんだからな。”って。
あ、ちなみに俺両親に捨てられたんです。
真冬の時期に、そして俺は蒼依さんに拾われたんですよ。
俺は一度裏切られた身ですからなかなか甘えることもできず泣くこともできずとにかく言いなりになる人形でした。
そんな時にその言葉をかけてくれたんです。
その言葉で俺は人に甘えることが...人前で泣くことができるようになったんです。
...ってあ、ごめんね?
優兎君の話になるとついついスイッチが入っちゃうって言うか...。」
そう言いながら少し微笑む零。
でも俺たちは言葉が出なかった。
まさか...零に両親がいないなんて...な。
いつも元気に蒼依に甘えているから全然わからなかった。
でも俺はいつでも思う。
大人のせいで子供たちはこんなにも辛い顔をする。
そしてまた大人はその子供達の事を除け者の存在のように扱う。
零もこのような経験をしたと思う。
“両親に捨てられたから”という理由で友達になってはいけない権利はない。
でも世の中ではこう言った教えが出回っている家もある。
だからこそ俺はそういう大人が許せないのかもしれないな。
零「もー!みんなそんなに静かにならないでよー!
みんなが聞いてきたんでしょ?
もっと反応してよー!」
いや、反応できねーし。
ってかこういう場合は反応するやつ決まってるしな。
潤「あ、わりーな!
まぁ蒼依の元カレはいい奴だったんだな!」
ほら、やっぱり潤。
潤はどんな時でも前向きだからな。
零「優兎君のせいで僕は蒼ちゃん離れができないんだけどね。」
魁柊「ん?それってどうゆうこと?」
零「優兎君はさ...信じれないかも知れないけど予知能力があるらしい。
僕も優兎君がいなくなる前に聞いたんだけどね。
その時に優兎君が“俺はもう蒼依の側にいれないけどお前は側に居れる。
だからもし蒼依が悩んでいるときや泣きたいとき...俺の事で悲しんでいるときは側にいてやってほしい。”そう言われたんだよね。
だから僕はこれからも優兎君の伝を守って蒼ちゃんの側にいるつもり。
だから僕は蒼ちゃん離れができないの。」
でもそれなら...
陸「もし零に彼女ができたらどうすんだよ。」
この問題がでてくるよな。
零「んー...でも今はできないと思うよ?
これでも僕...蒼ちゃんの事好きだから。
あ、likeじゃないよ?loveのほうね?」
ふーん...っては!?
って事は俺とお前は...
零「って事だからライバルだね、陸君」
って事になりますよな。
ま、でも。
陸「負けるつもりも他の奴にあげるつもりもねーよ。」
負けるつもりなんてない。
ってかまず俺に負けるって言葉あるのか?
零「ま、おたが...「はい、できたよ。
ってまた零と陸言い合いしてた?」
すると何もしらない蒼依がこっちにくる。