一途な彼と不器用彼女①
*蒼依side*


俺たちは今本日の任務場所についた。


まぁ、第一印象は...。


汚い、臭い、そしてボロい...の三拍子。


ヤクザって何気に金持ってんじゃねーの?


金あるならせめてこの場所建て替えろよ。


そして外の瓦礫の山どうにかしろよ。


こんな所に長時間いたら頭がおかしくなる。


零「史上最強の汚さですね。」


零もおんなじ事思ってたんだな。


まぁ、そりゃ誰でも思うか。


蒼依「だな。
こんな所に長時間いたら殺られるぞ。」


零「そーですね。
では蒼依さん行きますか。」


蒼依「ああ。
お前らは俺らよりも前に出るなよ。」


俺らよりも前に出ちゃ命が危ねーからな。


命がいらないなら別にいいけど。


王覇「ああ(わかった。)」


じゃあいこうか。


今回はどのくらいの獲物なのか楽しみだな。


バァーン!


零が足で蹴るときれいに扉が飛んでいった。


ま、こんなにボロかったんだからしかなねーか。


白い煙が出ている先にはなにか人の気配を感じる。


あ、そうか、俺らを歓迎してくれたのか。


それはそれは嬉しいことだな。


零「おや、皆様お揃いですね。
なんとも嬉しい歓迎ありがとうございます。」


蒼依「だな、零。
んー...ざっと500人程度か。」


零「そーですね、黒蝶さん。」


「ヤクザをなめると痛い目見るぞ糞餓鬼!」


なめる...?


なめてるのはお前らだと思うけど...?


それよりも肝心なやつがいねー。


あいつ何処に行きやがった?


蒼依「ここには居ねーみたいだな。
北風麻亜は。」


「当たり前だろ!!
お嬢は今日はここにもいねーよ!」


あ、居ないのか。


で済まされねーよ。


俺らにも任務がある。


だから早いところ登場してくれないとな。


零「それは残念で...「パパまだ?」...おや?」


あ.........フッ.......。


コイツ命がほしくねーのかよ。


自分で自分の居場所伝えに来やがったニヤ


アホしかねーな。


「お嬢出てきてはダメっす!
早くお部屋に!」


もう遅いんだよ。


この場所に出たら戻るなんて事は...


蒼依「こーれはこーれは...北風のお嬢さんではありませんか。」



──デキナインダヨ。


< 351 / 356 >

この作品をシェア

pagetop