一途な彼と不器用彼女①
麻亜「貴方は誰よ。
パパ達をどうするつもりよ。」
ハハ...威勢のいいやつだな。
零「申し遅れました。
俺...姫木組時期組長城海(Siroumi)零と申します。」
あ、零の名字...城海って言う。
ちなみに時期組長。
副は多分夏々だと思う。
零はとにかく努力家だから大丈夫だろう。
姫木組、傘下の組も含めたすべての中で五本の指に入るほど強いしな。
蒼依「俺は...黒蝶とでも言おうか?
それにしても俺らアンタと何回も出会ったことあるんだけどな。」
俺結構引きずるタイプらしいからな。
前にこいつに“弱い”って言われたことがスゲー腹立ったんだよな。
だから今日は腹いせ?でもあるかもな。
麻亜「私会った事ないんですけど。」
零「そうですか。
ではこの顔はご存じないですか?」
そういいながら俺たちはフードを外す。
それを見てアイツは驚いていた。
だって俺らが組の族なんて思ってねーだろうし。
なのに零の組のお嬢を殺すって言ったんだもんな。
こりゃー驚くわ。
蒼依「わりーいけどコイツが俺らの組の者を殺すつーたから殺される前に殺しに来ました☆
どお?弱い相手に潰されるの。
でもねーまだ楽しいことは終わってないよ。」
そして私は陸達に“出ておいで”と言う。
まさか、陸達が出てくるとは思ってなかっただろう。
ってかこいつら作戦ちゃんと考えてんの?
アホしか言いようがない。
零「では貴方達にはあの日について語ってくれませんかねー。」
「あ?
あの日の事なんてなんも知らねーよ!」
零「あーれー?そーなんですね。
僕は知ってると思ってたんですけどね。
たしか名前は…蘆田有紗…でしたっけ?」
零がそう言うと回りのやつの空気はカチンと凍った。
それほど触れてはいけない記憶だと思うが俺らの方からすればそんなの言ってらんね。
「ハ…んなの──」
零「知らない…なんて言いませんよね?」」
ありゃ、また零の殺気強くなったか?
みんな零の殺気で死にかけてるし。
「ふ...じゃあ俺らを殺れるなら殺ってみろ。
もし、殺れるならな。」
「ハハハッッ」と笑う相手の組長。
私たちを馬鹿にしてるのかしらね?
私たちにやれない相手なんていない。
蒼依「零、7分だ。」
零「了解しました、黒蝶。
王覇の皆さんはお嬢を頼みます。」
私と零の声で始まる喧嘩。
いや、喧嘩じゃない。
戦の方があってるかもしれない。
ただただ前に進み、後ろには1人も出させない。
狙いは、有紗を殺した女のみ。