一途な彼と不器用彼女①
──バキッ
──シュッ
──ゴボッ
敵「おりゃぁーー!」
うん、遅いね。
これ本職だよね?
アルバイトじゃないよね?
どっちみち、たくさんいてもやっつけるけど。
──バキッ!
──ドーン!
「た、た、頼む!
助けてくれ!!!」
あと1人っ…っと!
──バキッ!
「うわあああ!!!」
蒼依「終了」
疾風「ああ。
組長は多分組長室にいる」
ふーん、みんな頑張っているときに組長はのうのうとお部屋ですか?
まあ、組長室なら。
蒼依「じゃあこっちだね。」
疾風「蒼依今日たくさん殺ったけど大丈夫か?
心臓とか心臓とか心臓とか…。」
疾風どんだけ心臓とかって言うのよ。
そんなに心臓は弱くない。
………と思いたい。
でも疾風はやっぱり心配しすぎ。
人間そんなすぐには死ねないのにね?
蒼依「少しだけ苦しいけど。
でもあの子達を助けるまでは倒れない。」
倒れるわけにはいかないの。
同じ間違いは2度としない。
だからあの人がいなくなったときに決めた。
優依達が危ない目にあったら今度は。
──自分の命を犠牲にしても助け出すって