一途な彼と不器用彼女①
ちょっとでも自分の時間を作ろうと努力してるのに。
なのに王覇に捕まっているから時間が勿体無いなって思って。
あ、なんならもういっそ学校やめちゃえばいっか。
どうせ生きていられるのも18歳までだし。
体が悪くなれば学校だって自主退学になる。
なら今退学してもどうせ変わりはないよね。
なんて言ってるけど絶対疾風や空良が許さないのが目に見えるから退学はしないけどね。
ただ、そうなれば1日が好きなようにできるなって思っただけ。
蒼依「夕方にも予定があるから。
いろいろとね?
だからご──」
──♪~♪~♪
蒼依「ちょっといい?」
あれ?私の電話の音。
でもかけてくる人は限られてるし。
疾風か空良か啓か梨絵か園長さんしかかけてくる人はいない。
まあ、とりあえず電話をとらないとね。
陸「ああ。」
そして携帯を開けると“疾風"の文字が出ていた。
疾風なら“昼になるから理事長にこい"みたいなやつかな。