イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
「そういえば、岩神さんも
似たような事を言っていたような」
先生をライバルとして意識していたし
「岩神……?」
「えっと、岩神飛鳥さんです。
今回の青木新人賞に選ばれた若手の作家様です」
私は、あった事を話した。と言っても
白川さんの旦那さんの事は、伏せたけど
さすがに言いにくいし…。
「ふーん。俺をライバル視ねぇ~おもしれぇ…」
先生は、ニヤリと笑みを溢した。
面白いって…。
「その作家様も先生に会いたがっていると思います。
ですから」
「断る。俺に喧嘩を売る奴は、
一度顔を見てみたいと思うが…出席する気はない。
俺が取材陣が嫌いなのは知っているだろ?」
眉を寄せながら言う先生。
「知ってます。ですが…」
そう言おうとしたら
店員さんがパンケーキを持ってきた。
話しが途中のまま中断する。
うっ……タイミングが悪いけど、美味しそう。
目の前には、頼んだ苺&生クリームが置かれた。
苺もたくさん乗せられ
生クリームなんてソフトクリームのような量だ。
「ゲッ!!見ているだけでも
胸くそ悪くなりそうだ…」
あまりの量に先生は、
うんざりしたような表情する。
まぁ、確かに
甘いの苦手な人には、衝撃的かもしれない。
すると睦月君は、早く食べたいのか
自分のパンケーキに手を伸ばそうとした。
だがひょいと先生は、皿を取り上げた。
あっ!?
「待っていろ。今切ってやるから」
そう言うと先生は、パンケーキを乗せた
皿を自分の所に置き直した。
そして、メイプルシロップの入った
小さな瓶を持つ。