イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
藤崎親子。
「……睦月君?」
「…ドンマイ」
ボソッと一言言われる。
えっ?喋った…しかも
4歳の子にドンマイと言われてしまった。
これって喜ぶべきか
落ち込むべきなのか悩んでしまう。
いや。落ち込むべきなのよね…やっぱり。
落ち込みながらも睦月君にケーキと
飲み物を用意した。
ソファーの方にあるテーブルに置くと
「…ありがとう」
お礼を言ってくれた。
あ、また話してくれた。
そうすると無表情でケーキをパクパク食べ始める。
無言で無表情な姿で食べるから
美味しいのか判断がしにくい。
「美味しい…?」
そう尋ねると私を見ながら
コクリと2回連続で頷いてくれた。
えっと…1回が『YES』
2回が『凄くYES』という意味だったかしら?
「そう。美味しかったのなら良かったわ」
ニコッと笑顔で言った。