イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
「あ、でも、多少慣れるまで
大変かもしれないけどね。
なんせ…親子揃ってある意味凄いから」
サラリと言ってきた。
えっ!?
先輩…どっちなんですか?
「それで…注意する点だが」
「あ、待って下さい。今メモをしますから」
慌ててスケジュール帳とペンを取り出した。
これが無いと不安で仕方がない。
「小野木…メモを取るのは、いい事だ。
だが、あまりメモばかり頼るなよ?
お前は、それでよく失敗するのだから」
河合先輩は、心配そうにそう言われる。
「うっ…すみません」
確かにそうなのだ。
私は、マニュアルやスケジュールが無いと
何も出来ない。
それ以外の事が起きると
テンパって失敗ばかりしてしまう。
臨機応変と言うのが、まったく出来ない。
要領が悪く、ドジだと自分でも
分かっているのだけど
それでも細かくメモを取り
一応形だけでも理解したつもりだ。
数日後。
新しい担当に初めて会う事になった。