イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)

「あ、でも、多少慣れるまで
大変かもしれないけどね。
なんせ…親子揃ってある意味凄いから」

サラリと言ってきた。

えっ!?
先輩…どっちなんですか?

「それで…注意する点だが」

「あ、待って下さい。今メモをしますから」

慌ててスケジュール帳とペンを取り出した。

これが無いと不安で仕方がない。

「小野木…メモを取るのは、いい事だ。
だが、あまりメモばかり頼るなよ?
お前は、それでよく失敗するのだから」

河合先輩は、心配そうにそう言われる。

「うっ…すみません」

確かにそうなのだ。

私は、マニュアルやスケジュールが無いと
何も出来ない。

それ以外の事が起きると
テンパって失敗ばかりしてしまう。

臨機応変と言うのが、まったく出来ない。

要領が悪く、ドジだと自分でも
分かっているのだけど

それでも細かくメモを取り
一応形だけでも理解したつもりだ。

数日後。
新しい担当に初めて会う事になった。

< 3 / 206 >

この作品をシェア

pagetop