イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
「そ、そんなことないわよ!?
ただ仕事だし…自分のミスがあるから」
「はいはい。そういう事にしておきましようかね?」
梨子は、そう言いながらクスクスと笑った。
完全にからかっているし…。
何だか恥ずかしくなってきた。
その後も梨子とは、話しに盛り上がりお酒も
たくさん飲んでしまった。
気付くと翌朝になるぐらいに。
「頭が痛い……」
飲み過ぎて頭痛がしてしまう。
自宅のベッドから何とか起き上がった。
(うぅ……つい調子に乗ってしまった)
お酒が強くないのに記憶が曖昧になるぐらいに
飲むなんて情けない。
何とか支度を済ませ会社に出勤した。
午前中は、ほとんど雑務などをして過ごした。
出版社の仕事は、編集者のばかりではない。
優秀な人は、いくつか担当を受け持つらしいけど
私みたいな者は、雑務や接待などが多い。
今日は、デスクで頼まれた資料をまとめていた。
まだ、頭がズキズキ痛い……。
なのに
「小野木。この資料もまとめておいて」
「は、はい。」
慌てて返事をするが、その量にげんなりする。
大量に積まれた資料の山。
どう考えても何時に終わるか分からない量だ。
お昼休みを削り何とか片付けるが先生の所に行くのが
遅れてしまった。
先生…睦月君のお迎えにもう行っちゃったかな?
マンションまで行きオートロックを開けて
もらおうとするが、出なかった。
居ない……今どの辺に居るのかしら?
「そういえば、今日マックに行くと言っていたから」