イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
すると男性は、
「探偵ではないけど、その系統の小説を
書いてるからそれっぽく見えるんじゃないか?」
そう言ってきた。
その系統って…推理小説!?
えっ?じゃあ、この人って小説家?
「もしかして、小説家さんなんですか?」
興奮気味に尋ねた。
「まぁ、一応…と言っても
まだデビューしたばかりだから
新人作家というヤツだけど」
少し照れたように目線を逸らした。
あ、もしかして照れてる?
よく見ると年齢は、私より年下っぽい。
ハタチぐらい?
それに小説家っぽくないけど
茶髪のイケメンだった。
「凄いですね。ペンネームなんて言うのですか?
私は、編集の仕事をしてるので気になります」
「編集者…?どんくさそうなあんたが!?」
驚かれてしまった。
ガーン!!
知らない男性にどんくさいと言われてしまった。
思わずショックを受ける。
「本当ですよ。えっと…これが証拠です」
慌てて名刺を取り出して渡した。
彼は、その名刺を受け取り見てくれる。
「‥…小野木…涼花。クローバー社か」
「はい。今は、ベストセラー作家の
蓮見先生を担当しています」
少し得意げに言った。