イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)

すると男性は、

「探偵ではないけど、その系統の小説を
書いてるからそれっぽく見えるんじゃないか?」

そう言ってきた。

その系統って…推理小説!?

えっ?じゃあ、この人って小説家?

「もしかして、小説家さんなんですか?」

興奮気味に尋ねた。

「まぁ、一応…と言っても
まだデビューしたばかりだから
新人作家というヤツだけど」

少し照れたように目線を逸らした。

あ、もしかして照れてる?

よく見ると年齢は、私より年下っぽい。
ハタチぐらい?

それに小説家っぽくないけど
茶髪のイケメンだった。

「凄いですね。ペンネームなんて言うのですか?
私は、編集の仕事をしてるので気になります」

「編集者…?どんくさそうなあんたが!?」

驚かれてしまった。

ガーン!!

知らない男性にどんくさいと言われてしまった。
思わずショックを受ける。

「本当ですよ。えっと…これが証拠です」

慌てて名刺を取り出して渡した。
彼は、その名刺を受け取り見てくれる。

「‥…小野木…涼花。クローバー社か」

「はい。今は、ベストセラー作家の
蓮見先生を担当しています」

少し得意げに言った。

< 98 / 206 >

この作品をシェア

pagetop