イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)
するとピクッと眉を寄せる男性。
「蓮見先生の…担当だと?」
あれ?何だか重い雰囲気になる。
何か変な事を言ったのだろうか?
オロオロしているとため息を吐かれた。
「マジかよ…よりにもよって
お前があの蓮見真夜の担当…」
「あの…いけませんでしたか?」
「いや、悪い。
俺…蓮見先生をライバル視してるからさ」
彼の発言に驚いた。
えっ!?
先生のライバル視してるって…嘘でしょ!?
「な、何でライバルなんか…」
「そんなの決まってるだろ。
俺は、あの人より面白い小説を書けると
信じてるからだ」
彼は、そう言ってきた。
「えっ!?蓮見先生の小説より面白い小説って…。
そんな無茶な…」
いくら何でもベストセラー作家の先生相手に
「お前…無茶とか言うな。
俺は、ずっとそれを目標にして書いてきた。
デビューしたからには、絶対に越えてやるんだ!
打倒、蓮見真夜!!」
彼は、強気な態度で言ってきた。
驚いたが私は、感心してしまう。
目標は、かなり大きいけど真っ直ぐに
前を向いている。
自分と違い見習わないといけない気がした。
「おっと…そろそろ帰らないと
じゃあな。えっと…小野木涼花さん」
ニカッと笑うと行こうとする。