痛々しくて痛い
「私、『真々田屋』といえば『紫』っていう風に、真っ先にその色が脳内に浮かび上がるんです」
「ん?紫?」
「はい。お店の看板と制服であるエプロンが、とても特徴的な濃い紫色なので」
「ああ、言われてみればそうだな」
染谷さんは肘を着いていた姿勢を起こし、今度は椅子の背もたれに体を預け、腕を組んだ。
「いわば『真々田屋パープル』って訳か」
「はい。それでさらに連想が続いて、『紫』といえば『ぶどう』だな、と思いまして…」
ちょっと恥ずかしかったけれど、意を決して言ってみた。
「なので、ぶどうをモチーフにするなんていうのはいかがでしょうか?ボディーを毛糸玉の寄せ集めみたいにすれば、真々田屋とも関連付けられますし」
「……なるほど」
「クマとかウサギとか定番のファンシーキャラクターじゃなくて、果物ってのが面白いよね」
「うん。その外し具合が秀逸」
染谷さん伊織さんに続いてコメントした後、颯さんは何か閃いたような表情になった。
「あっ。たとえばこんな感じ?」
言いながら、ペン立てからボールペンを取り、メモ用紙を一枚剥ぎ取ると、何やら手早くサラサラと書きこむ。
1分も経たないうちに出来上がったそれを頭上に掲げ、皆に見せながら解説した。
「愛実ちゃんの意見を受けて思い付いた、ぶどうのキャラクター!」
「あ、可愛い…」
思わず真っ先に声を上げてしまった。
「ん?紫?」
「はい。お店の看板と制服であるエプロンが、とても特徴的な濃い紫色なので」
「ああ、言われてみればそうだな」
染谷さんは肘を着いていた姿勢を起こし、今度は椅子の背もたれに体を預け、腕を組んだ。
「いわば『真々田屋パープル』って訳か」
「はい。それでさらに連想が続いて、『紫』といえば『ぶどう』だな、と思いまして…」
ちょっと恥ずかしかったけれど、意を決して言ってみた。
「なので、ぶどうをモチーフにするなんていうのはいかがでしょうか?ボディーを毛糸玉の寄せ集めみたいにすれば、真々田屋とも関連付けられますし」
「……なるほど」
「クマとかウサギとか定番のファンシーキャラクターじゃなくて、果物ってのが面白いよね」
「うん。その外し具合が秀逸」
染谷さん伊織さんに続いてコメントした後、颯さんは何か閃いたような表情になった。
「あっ。たとえばこんな感じ?」
言いながら、ペン立てからボールペンを取り、メモ用紙を一枚剥ぎ取ると、何やら手早くサラサラと書きこむ。
1分も経たないうちに出来上がったそれを頭上に掲げ、皆に見せながら解説した。
「愛実ちゃんの意見を受けて思い付いた、ぶどうのキャラクター!」
「あ、可愛い…」
思わず真っ先に声を上げてしまった。