痛々しくて痛い
「なので、早番の人が上がる時間…正社員は18時で、パートさんは16時なんですが、それ以降に、普段ハンドメイド教室を行っているスペースに、さらにパーテーションで区切られたエリアを設け、そこでひたすら黙々と注文品の作成に没頭するのです。もちろん、他の業務には一切タッチしませんし、お客様からもダイレクトには見られない位置に居るので声をかけられる事もなく、作業に集中できます」
「おお、なるほど」
「また、普段は定時で帰る事を推奨されていますが、繁忙期はやむを得ないだろうという事で多少の残業は許されていますし、それにパートさん達も、毎日の事ではなく、そういう状態が長く続く訳でもないのだから心身共に大した負担にはならないし、ほんの少しだけどお給料も増えるんだからと、快く協力して下さいました」
「そっか、そういう仕組みだった訳ね。これで色々謎は解けたわ」
「…確かにパートさん達はうまいこと分担やペース配分を考えて、きちんと納期までに作品を完成させてくれてたな。でも、綿貫の物作りの早さや技術は、真々田屋の中でも別格じゃないのか?」
それまで私の拙い解説に黙って耳を傾けていた麻宮君が再び会話に参加した。
「家政科大卒だし、それに、その…小さい時から手芸が得意だったんだろ?」
「あ、うん。得意というか、ただ単に好きなだけだったんだけど…」
「おお、なるほど」
「また、普段は定時で帰る事を推奨されていますが、繁忙期はやむを得ないだろうという事で多少の残業は許されていますし、それにパートさん達も、毎日の事ではなく、そういう状態が長く続く訳でもないのだから心身共に大した負担にはならないし、ほんの少しだけどお給料も増えるんだからと、快く協力して下さいました」
「そっか、そういう仕組みだった訳ね。これで色々謎は解けたわ」
「…確かにパートさん達はうまいこと分担やペース配分を考えて、きちんと納期までに作品を完成させてくれてたな。でも、綿貫の物作りの早さや技術は、真々田屋の中でも別格じゃないのか?」
それまで私の拙い解説に黙って耳を傾けていた麻宮君が再び会話に参加した。
「家政科大卒だし、それに、その…小さい時から手芸が得意だったんだろ?」
「あ、うん。得意というか、ただ単に好きなだけだったんだけど…」