痛々しくて痛い
正面から、無言で見つめて来る麻宮君の視線を、一番強く感じていた。
ああ、なんだか、とても面倒な事態を引き起こしてしまったかもしれない。
そう考えつつ、ゴクゴクとお茶を飲んだりご飯の塊を飲み込んだりして必死に骨を流そうとしてみたけれど、でも、異物感は一向に消えず、むしろ、痛みがだんだん増して行った。
「お医者さんに診てもらわないとダメかもしれません」
我ながら冷静な口調で呟く。
「あ。でも、仕事が終わってからでも大丈夫ですので…」
「な、何言ってんの!すぐに取ってもらわないとダメだよ!」
間髪入れずに颯さんが叫んだ。
「長時間放置してたらますます深く入り込んじゃうかもしれないし」
「え?ですけど…」
この後重大任務が…と言おうとした私を押さえ込むように伊織さんも畳み掛けた。
「そうだよ。しかも傷口からバイ菌が入って炎症起こしたりするかもしれないし。そしたら高熱も出るし大変だよ」
「えっと、医者って何医者?歯医者?」
「いや、耳鼻咽喉科でしょう」
「ここから一番近いとこはどこかな?ネットで調べてみるか?」
そして颯さんと伊織さんと染谷さんの会話が飛び交う。
ちょっとぼんやりと3人のやりとりを見守ってしまったけれど、ふと我に返り、最後の悪あがきでもう一度ご飯を飲み込んでみようと再びお箸に右手を伸ばそうとしたその時。
ああ、なんだか、とても面倒な事態を引き起こしてしまったかもしれない。
そう考えつつ、ゴクゴクとお茶を飲んだりご飯の塊を飲み込んだりして必死に骨を流そうとしてみたけれど、でも、異物感は一向に消えず、むしろ、痛みがだんだん増して行った。
「お医者さんに診てもらわないとダメかもしれません」
我ながら冷静な口調で呟く。
「あ。でも、仕事が終わってからでも大丈夫ですので…」
「な、何言ってんの!すぐに取ってもらわないとダメだよ!」
間髪入れずに颯さんが叫んだ。
「長時間放置してたらますます深く入り込んじゃうかもしれないし」
「え?ですけど…」
この後重大任務が…と言おうとした私を押さえ込むように伊織さんも畳み掛けた。
「そうだよ。しかも傷口からバイ菌が入って炎症起こしたりするかもしれないし。そしたら高熱も出るし大変だよ」
「えっと、医者って何医者?歯医者?」
「いや、耳鼻咽喉科でしょう」
「ここから一番近いとこはどこかな?ネットで調べてみるか?」
そして颯さんと伊織さんと染谷さんの会話が飛び交う。
ちょっとぼんやりと3人のやりとりを見守ってしまったけれど、ふと我に返り、最後の悪あがきでもう一度ご飯を飲み込んでみようと再びお箸に右手を伸ばそうとしたその時。