君の声
確かに良いかも…と思った。
たった一日で大祐はクラスのほとんどの人と話していたし、男友達もたくさんできたみたいだし。
信頼はできるかどうかはわかんないけど明るいし、人あたりが良いし…
学級代表には最適かも。
「俺が学級代表?良いんすか~?……したら、俺やりまっす」
元気に立ち上がって担任の横に立って笑顔で学級代表喜びの挨拶をし始めた。
「え~、このたびは選んでくれてあざっす!…なにもできないかもしんないっすけど、俺のできる範囲で精一杯頑張りますんでよろしく!」
いや~、まだ馴染んでないクラスでこんなにしっかりしたこと言えるなんて大したもんだね。
昔は教科書読みの時に漢字読めなくって止まりまくりだったのにさ。
私なんか人前に立ったら足も手も声も震えまくりで、自分の意見をちゃんと言えたこと…一度もない。
昔からそうだった。
私、大祐と違って何にも成長してない。
逆に劣化してるかも。
「あの先生?俺副学級代表に推薦したい人いるんすけど、良いすか?」
「あ~?ああ、決まらなさそうだし、良いぞ」