君の声
頼りになる大祐の背中が昔よりずっと広くてたくましく見えた。
眩しく見えたのは
春の眩しい太陽の光の
せいだけじゃない
最初は
気のせいだと思ってた
けど
男らしくなった大祐が
輝いていたのは
隠しきれない事実だった
「七美~トイレ行かない?」
さゆりと愛と美幸が机の前に立っていた。
「うん、行くいく~!」
やっぱ連れションに限るよねぇ!
「七美良かったじゃんか、大祐にご指名されて」
「私はホストかい!」
「…梅津君クラスの女子に大人気だからね~」
「へぇえ」
あぁ、やっぱりね
「でも、残念ながら大祐には彼女がいるのです!」
「知ってるよ~?七美…でしょ?」
「えっ?まま・まさか」
「な~んだぁ、違ったんだぁ。勘違いか」
「私も七美だとばっかり思ってたよ~」
「ねぇ。仲良さそうに話してるしね」
あぁ、それで勘違いされてたのね。
納得だわ。
「私、大祐と同じ小学校だったの。あいつは途中で転校したけどさ」
「へぇ~…そうだったんだぁ」