君の声
「やってみたいとは少し思うけど……ダメだよ」
「何がダメなんだ?」
「だって……」
「だってなんだよ!また綾子がどうたらか?…綾子のことは気にするなよ」
本当は、マネージャーになりたいよ。
大祐の頑張る姿を一番傍で見ていたいし、辛い時には支えてあげたい。
けど、それはダメなの
「綾子は、関係ないよ」
嘘、
関係してる
でも綾子のことじゃなくて
一番問題なのは
私自身
私の…気持ち
「…そう難しく考えんなよ。皺よって気持ちわりぃ顔んなってっぞ♪」
大祐は無邪気に笑いながら、私の眉間を指で詰まんだ。
「どうせ気持ち悪い顔よ!」
「…嘘だって!拗ねんなよ」
強い風で乱れた前髪を撫でながら、大祐を見上げた。
次々にバス停に集まる女の子の視線は、吸い込まれるようにして大祐へと注がれていく。
そうこうしてる内にバスが来た。
「おら、拗ねてないで先乗れよ」
…先に行かせてくれるあたり、優しいんだけどなぁ。
「パンツみ~えた♪」
前言撤回!