愛を愛して
 
 
 
イライラして、腕を振りほどいて歩き出す。
 
 

「あんたって性格悪いよね」
 
 
無視だ、無視。
初対面のくせに、私の何を知ってるんだ。
 
 
性格が悪いのは自覚している。
でも、人に言われるとむかつく。
 
 
「そんでもってさあ」


その一言に、
 

「可哀想な子だよね」
 
 
 
私は思わず立ち止まった。
 

 

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