愛を愛して
「じゃああんたどこの学校?」
「もう卒業してまーす。俺二十歳だし」
「はあ?」
朱里ちゃん俺に冷たいよね、とわざとらしく泣きまねをしている。
もう九条先輩って呼べない。
何て呼ぼう・・・九条でいいかな。
「九条。私もう行くから。送んなくていいし」
「九条て!」
呼び捨てかよ!と爆笑するヤツをほっといて、私は学校に向かった。
・・・・そういえばあいつ、何で私の家を知っていたんだろう。
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