Assassins
そうやってトンファーを受け止めた所で。

「もうレースごっこは終わりだ」

時速312キロの中、松岡はハンドルから両手放し。

そして大きく溜めを作ってからの、左中段正拳突き!

拳がハンドルを握る天罪星の脇腹にめり込む!

脇腹が陥没するほどの威力。

一撃で天罪星の意識が飛んだのは言うまでもない。

もうバイクの制御などできる筈もない。

白のハヤブサは大きく挙動を乱し、路面に転倒、火花を散らして滑り、ガソリンタンクに引火して大爆発を起こす!

後続車が急ブレーキをかけて次々に玉突き衝突。

首都高速はあっという間に大パニックとなる。

そうなる直前で。

「……っ」

松岡は白のハヤブサの後部シートに乗っていた天損星を、自分のバイクに乗り移らせていた。

無論強引に片手で抱えて乗り移らせたのだ。

「助けられたなんて思うなよ?」

松岡は天損星の首を片手で絞め上げる。

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