五月雨・序

「…………。」

眼が合うたびに、身体が熱くなる。
もう、だめなんだ。
恥ずかしいというか、むず痒い。

「遥。」
「……ん?」
「やろうか。」
「うん。」

“ジャンジャンジャジャン……。”

小気味良いテンポが鼓動と重なる。
気持ちの良いメロディー。

「…………。」

けじめ。
心に仕切りを作るという事。
心を一つにするということ。
自分に素直になるということ。

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