五月雨・序
“キーンコーンカーンコーン。”
「…………圭吾。」
「うん、分かってる。」
“ガタッ。”
アタシは、圭吾にちゃんと相談をした。
高橋の事、困っている事。
約束も出来た。
暴力は振らない事、優しく受け止める事。
小さいけど、大切な約束。
「高橋。」
「あ、何?珍しいね。」
「ちょっといい?」
「…………うん、良いよ。」
チラッと圭吾を見ると、高橋は皆にちょっと抜けると伝えて付いてきてくれた。
多分、話す事は分かってる。
高橋は、何ていうんだろうか。