五月雨・序

「なんだよ~、お前が言い出したんだろ?」
「いや、でもさ、何かイジメっぽいし……。」

皆がしんとする。

「そう、だよね。止めよっか。」

友香が賛同して宗助の前にあったジュースをアタシに戻す。
友香、高橋の事好きなんだよね?この前聞いた。
そのためなら、裏切りでも何でもするって噂と一緒に―――――。

「…………。」
「大丈夫だよ、他の事すれば良いだけだし。ね、高橋。」
「ああ、そうだよな。」
「そうだよね……。」

皆も続いて賛同する。
皆が味方になる。

「お前どんな提案してんだよっ。」
「もう良いだろ?過去過去。」

皆嫌がることは言わない。
そうやって繋がってる。
有り難う。
空気壊しちゃってゴメンね?
心の中で、涙に込めて。
そう言った。

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