あなたと月を見られたら。
でも…情事が終わってカラダとアタマが冷えてくると『何てことしちゃったんだろう』って自己嫌悪に陥り始めた。
ずっと拒否して否定してたオトコと付き合うことだけでも自分の中ではあり得ないのに、その上付き合うと決めた数時間後にセックスって……私、ダメじゃん。
久しぶりのオトナな行為にカラダはぐったりしてるのに、アタマの中までぐったりグロッキーになり始めた、私。
そんな私を見て龍聖は
「オトナな関係にはカラダもつきもの。学生みたいにキレイごとだけじゃ付き合えないんだから気にしなくていいよ。」
そう言ってクスクス笑った。
キレイごとだけじゃ付き合えない??
意味がわからなくて首を捻ると
「わかんない?美月にはあんまり覚えが無いかもしれないけど、要は人間だって動物だから性欲には勝てない、ってこと。」
「え、えぇっ?!」
「まぁ…心よりもカラダの方が簡単に繋がることができる、ってわかってるからさー?自分が安心するためにも早く抱き合いたいって思っちゃうよね。オトナになると。」
龍聖は涼しい舌でそんな生々しいことを言いはじめる。そして私のカラダに腕を絡めると
「俺たちはお試しとはいえ恋人同士。それに自分のことは自分でできる立派なオトナ。いつエッチをしようと関係ないよ。タイミングなんて人それぞれなんだから、気にする方がバカだよ。」
そう言って衣一枚つけぬカラダで私をギュっと抱きしめた。