誘惑したくなる上司の条件
「姐さんはベッドでは、攻めたい派ですか?攻められたい派ですか?」
酔いのせいか、突然のビックリ質問に
思わず、えっ?とたじろいでしまった。
攻めるも攻めないも…
そんな経験すらありません。
「えっ?いや、あのっ…どうかな?」
「意外とそっちの話しはダメなんですかー?」って
さっきから意外、意外ってなんなのよ…
返事に戸惑っていると、私達を裂くように、ぬーっと肉ののった皿が現れる。
「肉が焦げるから早く食べれよ」
「ありがとうございまーす」なんて、何の話しをしてたのかさえ忘れた様子で肉に食いつく後輩達…。
課長…助かりました。
見上げると、少しご機嫌斜めな課長。
肉焼き係りが疲れたのだろうか?
「お前もパーカーくらい着れよ。」
「持って来てないです」
「…っとに‼準備の悪い奴だな…」
そう言って自分が着ていた上着を脱いで貸してくれる。