誘惑したくなる上司の条件
其の六、秘密のお泊まりデートの誘い方
蒸し暑い季節ももうそろそろ終わりだろうか
「お前ら、明日から1週間お盆休みだからって羽根を伸ばしすぎないようにな」
「はーいっ‼」
お盆前最後の業務を終えた。
明日から暇なお盆休み。
実家に帰るつもりはない。
実家は私にとって毒にすぎない。
3姉妹の末子の私…
当然、姉2人は結婚して子供もいて
盆はみんなが集まる。
その中で早く結婚しろだの
お見合いすれだの
姪、甥っ子達の小遣いせがみなど…etc
実家に帰っても良いことなど何もない。
まあ、家族には仕事が忙しいと嘘をついて、帰るのは年に1度くらいなもんだ。
しかも1泊2日で。
「お疲れ様でーす」
「果穂、お前はちょっと待て!資料の記載ミスがある」
「マジっすか?」
みんなが私を笑いながら帰って行く。
ため息をつきながら資料に目を通していくけど…
記載ミス?
どこ?
見つけられない私ってただのバカですか?