砂漠の賢者 The Best BondS-3
「ラフーー!!」

 声の限り、叫んだ。
 同時に、ビシュ、と空気を切り裂くような音と同時に鈍い音がして光が射し込んだ。

「おいおい。そこで呼ぶ名は其れじゃねえだろ」

 耳に馴染んだ声。
 よく響く、低くて、甘い、声。 エナは抵抗をやめた。
 もはや、抵抗する必要は無かったのだから。



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