不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜
まさかこんな方法で開いちゃうなんて……。
霧島くん達、よくこんなこと思いついたなぁ~!
ほほう…。と感心していると、突然賑やかな声が聞こえてきた!
ん?この声は屋上から??
私はゆっくりと扉を開けて覗いてみることに!
すると。
「なぁ~ってばぁーー!!理人さんも一緒に行こうって!!!絶対たのしいしさ~~~。」
あれは、准平くん!?
なんで屋上にいるんだろう!??
というか、なぜ屋上に入れたんだろう!!??
そういえば、先日も准平くん、
私と霧島くんが屋上にいた時、鍵を開けて入ってきたよね!?
それで霧島くんの(本当は叔父さんの)女装写真をまき散らしちゃったんだよね…。
あの後、担任のヨシミ先生と霧島くんに大目玉を食らってたな。
……って、その話は今は置いておいて。
いったい何をやってるんだろう??
「っるせぇな。少なくともあと五分は静かにしてろよ。眠ぃ……。」
「とか言っておいて、起きたらオレのこと無視して行っちゃうくせにぃ~!!」
日陰のところで寝そべっている霧島くん。
その隣で大声を出して必死に霧島くんを起こそうとしている准平くん。
そして。
「り、理人さん!お休みのところスイヤセン……。」
「お疲れのところならまた今度に……、と思ったんスけど、今日しかなくてですね……。」
なぜか准平くん以外の髪色鮮やかな “カラフル男子” が集まっており、
「霧島くん、お願い!起きてくれない?」
「理人が来ないとつまらないって!」
「准平の話聞いてよ~~!ねぇってば!!」
大勢の女子がそこにはいた!
す、すごいなー!
やっぱり霧島くんってどこにいても人気者なんだな!!
人の集まる中心にいつも彼がいる…。
そんな霧島くんを目の当たりにして改めて住む世界が違う人なんだなと思ってしまった。