不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜
「それにね!ウォータースライダーが何種類もあって、広さも県内で2位なんだって!!すごいよね!?」


「へー!!知らなかったなぁ~!3つ先の駅なら本当に近いよね!!」


と唯ちゃんと二人で盛り上がっていると……。



「……きたい。」



ん…!?


ちーちゃん??



ちーちゃんがゆらりと立ち上がると



バン!!


と机に両手を勢い良くつく!!



そして……。


「行きたいっ!!行きたい、行きたい、行きたいいぃーー!!!」


と、さらにダダをこねてきた!!



こ、これは……、


なぜかちーちゃんが今だけ3歳児に見えるんだけど!?


って!そんなこと思ってる場合じゃなかった!


とにかく止めなくっちゃ!!


「ち、ちーちゃん!!わ、わかったから!わかったから落ち着いて!!ね!?」


「そ、そうだよ千枝ちゃん…!一緒に行くから、だから、とりあえず座ろう…?」


と、二人でちーちゃんを宥(なだ)める。



するとちーちゃんの嘆きがピタリと止まった!


「…え!?本当!!?じゃあいつ行く?やっぱり週末かな!?」


と、今度はカラッとした笑顔でご機嫌になった!



ちーちゃん、そんなに行きたかったんだね、プール…。



でも、

……確かに楽しみかも!



プールなんていつぶりだろう?小学生以来かな?!



なんだかワクワクしてきちゃった!



「じゃあ私、さっそく日曜日のチケット取ってみるね!当日券だとかなり並ぶみたいだし、今すごく人気あって入場制限もあるみたいだからさ!」


と唯ちゃんが携帯を取り出してさっそく調べてくれていた。
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