不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜

高校生になっちゃったけど、まだ身長って伸びるのかな…?


伸びるなら霧島くんにもっと近づきたいな……。



「陽射しも強いし、肌が白い咲希はやけないように気をつけなくちゃな?」



もっと背が伸びて、大人っぽくなれば、


霧島くんの彼女として周りも見てくれるようになるかな?



「…って、咲希?聞いてるか?」



それでいつも私のことを想ってくれている霧島くんのためにも、もっともっと女性として成長しなくちゃっ!!


たとえお付き合いの経験がなくても、霧島くんがこれからも楽しんでくれるように私なりに最善の努力を…!!



「咲希ねえさぁーーーーーん!!!」



「びゃああッ!!!」



と、悶々と独り相撲をとっていたら、またしても霧島くんに耳元で叫ばれてしまった。



「き、霧島くん!いきなりびっくりするじゃない。なにも急に耳元で…、」


「また一人でなんか考え事してただろ?」



ギクッ!




ど、どうしてこうも霧島くんって鋭いんだろうか…。



「そ、そんなことないよ!?」


「ふぅ~ん。俺に隠し事か。」


すると霧島くんの長い指が私の顎を上向かせた!


「じゃあ咲希の顔をよ~~~く拝見するとしようかな。したら、なんかわかるかもしれないし。」



!!!



そ、そんな!!



私はただ、霧島くんとのこれからの事を思って、女としてもっと磨きをかけようと決意してただけなのにぃーー!!




すると。



「さしずめ、俺のこと……か?」


「…っ!」



彼の放った一言が図星すぎて、顔がだんだんと熱くなっては急速に火照っていく…!

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