不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜
だ、だって!
今朝の時とは比較にならないくらい霧島くんへの“好き”の想いが膨らんじゃって…!
それを意識し出したら考えずにはいられなくなったし、私も霧島くんに好きをあげたいな!と思ってしまったから。
だから少しでも“好き”を“形”にできたらいいなと思って…!
霧島くんに見つめられる時間が長くなるにしたがって、私の想いも加速する。
でもそれを表現するその前に、本人にはなぜか先に気付かれたくなかったのだ!
自分さえもまだ追いついていないこの強い想いを……。
思いが心の中で交錯する間、私は霧島くんの瞳に捕らわれたまま微動だにしなかった。
ただその瞳にあがなわずにジッと耐えていた。
「………咲希、それズルイ。」
「え…?」
突如霧島くんからそんな言葉が漏れた。
“ずるい”とは、
いったい何のことなのだろうか……。
今度は疑問符で頭の中がいっぱいになる。
すると霧島くんの顔が急に視界に広がっていく…。
え?え?!
なんだか顔が近くない?!!
「必死に我慢してんのに……そんな目で見つめてくるのは正直反則。」
「え!?は、はんそく!??」
今、私と霧島くんって戦ってたの??!
いつから?!
というかお顔が近いっっ!!!
あまりの近さに耐えられず、思わず目を瞑ってしまった私!
だが次の瞬間だった。