不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜


そういえば園内に入場したときに准平くん達と会ったけど、ヤスさんの姿は無かったな。


じゃあここでバイトしているのは本当なのかな?


准平くん達もヤスさんがここで働いているのを知ってるのかな?



そんなことを考えていると、ヤスさんがきょとんとした顔でこちらをじーっと見ているのに気づく。


「? あの、どうかしましたか??」


「いや、ちょっと、なんていうかその恰好、バイトっていう感じには見えないなと思ってね。……あ!わかった。鳴瀬さん、売り子の方にまわされたんだろ?似合ってるよ、その水着。」


と、ヤスさんはサラリとそんなお世辞を恥じらいもなく微笑んで私に告げた!!



「へ?!!あ、いえ!バイトではなくてですね!?私は、」



うわわっ!!



なんだかヤスさんの笑顔が妙に眩しいよー!






と、次の瞬間!!






ズバァーーンッ!!






!!?



私の視界に赤と緑の物体が右から左へと物凄い速さで横切った!!!




ぬゎ!?



な、な、なにいまのは?!!



思わず尻餅をつきそうになるのをなんとか踏ん張る!



そして私とヤスさんの間を弾丸のように通り抜けた物体に目を移すと、それは赤と緑のラインが入ったビーチボールだった!




し、しかも、



今の衝撃のせいで凹んでるッ!!




その破壊力にしばらく放心状態になっていると……。

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