不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜
そう。
皆さんもご存知の通り、霧島くんに告白されたあの日。
私が思わず彼に本音を言ってしまった時である。
『ふふ。かわいい……。』
『咲希。随分余裕あるのな?“かわいい”って、俺のこと…?』
『え!?あ、あの、そうじゃなくてですね!?』
『気にいらねぇ。俺でいっぱいにしてやる。』
『え?!霧島くん??どうし…、っ!ン!』
“かわいい”の一言で触発してしまい、そのまま彼のキス攻撃にあい、一気に呑み込まれてしまったことを…。
い、今思い出してもあれは恥ずかしかった!!!
でもでも!あの時は私にも原因があって、キス……されることを望んでいたのは私も同じだったけど、マリコさんがその後乱入して来なかったらどうなっていたことか…!
って!!
今はそれどころじゃないでしょ、私!
また霧島くんの変なスイッチが入っちゃったりしたら、今度こそ止めらんない!!
すると。
「プククッ。そっか。」
「え…?き、霧島くん?」
彼の反応が気になってそっと後ろを向くと…。
「そんな風に言ってくれるとは思わなかった!ハハッ。」
ドキィィーーッッ!!
不意打ちともいえる彼の照れ笑いに私は一瞬で心を撃ち抜かれてしまった!
その笑顔は今まで見たことがなくて、くしゃっと笑う彼の無邪気で少年のような顔に目が釘付けになる……!!