不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜

やっぱりね!


こんな小さな子を連れ去ろうなんてっ!!


しおりちゃんのお父さんが迎えに来たら、マリコさんに早く知らせなくちゃ!!




そう意気込んでいると…。




「しおりー!ごめんな、待たせて!トイレが混んでてパパなかなか出てこれなかったんだ!」



「…あっ!パパだ!!おねえちゃん、パパがきちゃった。」




よかった!



これで安全!



「そっか~、残念だな。しおりちゃん、またね!」


「おねえちゃん、いっしょにいてくれてありがとう!ばいばい!!」


と、しおりちゃんは私に小さな手を振るとお父さんのもとへ元気いっぱいに走って向かっていった。




「本当に可愛いなぁ~。あんな可愛い妹が欲しかったなぁ~。」



でもしおりちゃん、無事にお父さんに会えてよかったね。



さてと!


私はマリコさんのところへ行って報告しに…、



「かーーのじょ!一人で暇でしょ!?俺らと遊ばない?」



すると突然、さっきの男の人達に囲まれてしまった!!




えっ!!?


な、なんでまだここにいるの!!?



しおりちゃんはいなくなったのに!!



「俺らもさ~、野郎だけで暇してたんだよねぇー。お姉さんみたいな人探してたんだよなー!」


「そのタコと遊ぶのもいいけどさ、やっぱりプールに来たからには男と遊ばないと損だよ~~?まぁ、お姉さんとだったら俺たち、大人の遊びもしてもいいけど…?」



ギャハハハッ!!




私を完全に取り囲んだ大学生の人達は、三人だけ盛り上がって高笑いをし始めた。




な、なんだかよくわからないけれど、とりあえずここから離れなきゃっ!

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