不良リーダーの懸命なる愛 〜プール編〜
「~~っだ、だからって!!こここんなに人が多い場所で、わ、私っ!!」
「ほら。咲希が少し背伸びすればもう届くだろ…?だからご褒美、くれない?」
「―――ッ!!!!」
あまりにも近すぎて、色気全開の彼をこれ以上見つめることは出来なくて、思わずギュッと目を瞑ってしまう私!
ききき霧島くんの唇が、
あと数センチのところにある……!!
は、は、恥ずかしいよぉっ!!
そこで私は思い至る。
でででも、私、ついさっき、
“霧島くんのためにも、もっともっと女性として成長していかないと!!”って決心したばかりじゃない!
だから、その、霧島くんが私の、
キ、キスを、
欲しがるのであれば!!!
こ、公共の場所だけど、
わ、わわ私っ……!!
“いいよ!”
そう言おうと私はさらにギュッと目を瞑って気合を入れる!
顔からは恥ずかしさの限界を超えて湯気が出そうだ!!
「…………っ……ぃ……、………っ、」
ど、ど、どうしよう!?
決意したのはいいものの、
“いいよ!”の三文字がどうしても言えないぃぃ~~!!!
「ぅ……、っ……………~~ッ!!」
が、頑張れ!私!!
決意し直して今度こそ言おう!
そうしたときだった。
………………あ、あれ??
急に霧島くんの気配が遠のくのと同時に私の顎にかかっていた手が離れていった。
不思議に思ってうっすらと目を開けてみると。