きみが教えてくれた夏
ぎらぎら。
ゆらゆら。
陽炎が揺れる。
太陽が眩しい。
約束をするならもう少し涼しい時間がよかったのだが、海音がそれでは色々回れないなどと言うからこんな真昼になったのだ。
「みーらーいー」
少し遠くに誰かが立っている。
陽炎が揺らいで少し霞んで見えるが海音で違いないだろう。
こちらに向かって手を振っている。
私たちの何十倍も大きな木の下で私の名前を呼ぶ。
未来。
私の名前なのに私の名前じゃないみたいな。
私は未来なんてキラキラしてない。
だけど、海音が呼ぶと別物に聞こえてしまう。
未来。
自分の名前は好きじゃない。
だけどきみが呼ぶ名前はどことなく気に入ってしまった。
ゆらゆら。
陽炎が揺れる。
太陽が眩しい。
約束をするならもう少し涼しい時間がよかったのだが、海音がそれでは色々回れないなどと言うからこんな真昼になったのだ。
「みーらーいー」
少し遠くに誰かが立っている。
陽炎が揺らいで少し霞んで見えるが海音で違いないだろう。
こちらに向かって手を振っている。
私たちの何十倍も大きな木の下で私の名前を呼ぶ。
未来。
私の名前なのに私の名前じゃないみたいな。
私は未来なんてキラキラしてない。
だけど、海音が呼ぶと別物に聞こえてしまう。
未来。
自分の名前は好きじゃない。
だけどきみが呼ぶ名前はどことなく気に入ってしまった。