【続】私が最後に盗んだもの。
「海鈴、こんな俺でいいのか?」
「私は龍がいいの。
龍は私でいいの?」
龍が私を抱きしめる。
「俺もおまえじゃねーとやっていけねー。」
ーガチャっー
「わー、王子様とお姫様だー!」
女の子が、わたし達を見てそう言った。
「コラっ!
ミコっ!
すいません、お取り込み中。」
と、女の子のお母さんがやってきて私達に謝った。
「お姫様と王子様だって。」
「だな。
さすが西王子だな。」
「それ、自分で言っちゃ、ダメでしょ。」
なんて、笑いながら言った。