続・祈りのいらない世界で
「…よし。じゃあフウはカゼの親の所に連れて行くか。久しぶりに孫の顔が見てぇだろ」
「そうだね。おばちゃん喜ぶよ」
イノリとキヨはカゼに挨拶をすると、家へと向かった。
「あら、帰って来てたのね。祈ちゃんに美月ちゃん」
「おばちゃん、久しぶり。はい、フウ連れてきたよ」
キヨがフウをカゼの母に渡すと、カゼの母は嬉しそうにフウを抱きしめた。
祖母にとって孫は愛しい存在。
「…ふうは風の小さい頃に本当にそっくりだわ。あの子、DNAが濃かったのかしら」
カゼの母の言葉にイノリとキヨは笑う。
「かんなちゃんは元気?」
「…えっ。……うん、元気だよ」
「かんなちゃんは責任感が強い子だから頑張り過ぎてるんじゃないかしら。まだ24で若いのに、子どもを育てるのは辛いものがあるわよね」
カゼの母はフウを見つめながら呟く。
「ねぇおばちゃん、もしカンナがケンと結婚したらどう思う?」
本当はカゼに聞きたかった言葉。
それをカゼの母に問い掛けたキヨ。
「かんなちゃんが幸せになれるなら結婚した方がいいと思うわ。健斗ちゃんなら、風も安心出来ると思うから」
あぁ…
やっぱりカゼのお母さんだ。
カゼの声が聞けたならきっと、カゼもそう言うと思ったから…
「おばちゃん、帰りにまたフウ迎えに来るからフウ任せていい?」
「もちろん。祈ちゃんと美月ちゃんは夫婦水入らずでデートでもしてらっしゃい」
イノリとキヨは少し赤くなりながら、カゼの母に笑みを向ける。
「美月ちゃんは、もうすぐ妊娠4ヶ月なのよね。赤ちゃん生まれたら必ず報告に来てね。孫の顔を楽しみにしてるから」
「え?孫?」
「そうよ。…あなた達は風の幼なじみであり親友であり、家族ですもの。祈ちゃんも美月ちゃんも、かんなちゃんも健斗ちゃんも私の子どもよ」
優しく微笑むカゼの母にキヨは抱きつく。
カゼの母は優しく懐かしい匂いがした。
「そうだね。おばちゃん喜ぶよ」
イノリとキヨはカゼに挨拶をすると、家へと向かった。
「あら、帰って来てたのね。祈ちゃんに美月ちゃん」
「おばちゃん、久しぶり。はい、フウ連れてきたよ」
キヨがフウをカゼの母に渡すと、カゼの母は嬉しそうにフウを抱きしめた。
祖母にとって孫は愛しい存在。
「…ふうは風の小さい頃に本当にそっくりだわ。あの子、DNAが濃かったのかしら」
カゼの母の言葉にイノリとキヨは笑う。
「かんなちゃんは元気?」
「…えっ。……うん、元気だよ」
「かんなちゃんは責任感が強い子だから頑張り過ぎてるんじゃないかしら。まだ24で若いのに、子どもを育てるのは辛いものがあるわよね」
カゼの母はフウを見つめながら呟く。
「ねぇおばちゃん、もしカンナがケンと結婚したらどう思う?」
本当はカゼに聞きたかった言葉。
それをカゼの母に問い掛けたキヨ。
「かんなちゃんが幸せになれるなら結婚した方がいいと思うわ。健斗ちゃんなら、風も安心出来ると思うから」
あぁ…
やっぱりカゼのお母さんだ。
カゼの声が聞けたならきっと、カゼもそう言うと思ったから…
「おばちゃん、帰りにまたフウ迎えに来るからフウ任せていい?」
「もちろん。祈ちゃんと美月ちゃんは夫婦水入らずでデートでもしてらっしゃい」
イノリとキヨは少し赤くなりながら、カゼの母に笑みを向ける。
「美月ちゃんは、もうすぐ妊娠4ヶ月なのよね。赤ちゃん生まれたら必ず報告に来てね。孫の顔を楽しみにしてるから」
「え?孫?」
「そうよ。…あなた達は風の幼なじみであり親友であり、家族ですもの。祈ちゃんも美月ちゃんも、かんなちゃんも健斗ちゃんも私の子どもよ」
優しく微笑むカゼの母にキヨは抱きつく。
カゼの母は優しく懐かしい匂いがした。