続・祈りのいらない世界で
24・新しい物語
また1つ
新たな年を迎えたキヨ達。
でも今年はいつもと少し違う。
キヨとイノリにとって
初めての経験、新しい出会いが待っている年である。
「ケンは正月休み取れなかったんだね。イノリは一週間も取れたのに」
「あいつは派遣だから仕方ねぇよ」
仕事があるケン以外の4人は、新年の挨拶にと里帰りをしていた。
もう上京して6年以上経つというのに、キヨ達は地元の空気に安堵感を抱いていた。
渋滞を抜けて実家へと着いた4人は、車から降りるとググッと伸びをする。
「カンナはフウとカゼの実家にいるの?」
「フウはカゼのおばちゃんに預けて、私は両親といるわ」
「…カンナが一緒にいなくていいの?フウ、寂しいんじゃない?」
「フウは私よりキヨといたがるわよ」
カンナはそう言うと、フウを抱きかかえてカゼの実家へと入っていった。
キヨはそんなカンナの背中を見つめる。
「…カンナの事はほっとけ。今は時間に任せるしかねぇだろ。それより美月はどうする?実家にいるか?俺ん家来るか?」
「うーん。親に挨拶してからイノリん家行く」
「わかった。俺もお前の両親に挨拶しなきゃだし、先お前んとこ行くか」
イノリとキヨは手を繋ぐとキヨの実家へと入った。
リビングに向かうと、コタツの中に入ってくつろいでいるキヨの両親と華月がいた。
「あら。おかえり、美月と祈くん。渋滞大変だったでしょ?」
「ご無沙汰してます。新年の挨拶に伺いました」
「そんなにかしこまらなくていいのよ。祈くんはもう私の息子でもあるんだから。ね?」
イノリがキヨの両親に頭を下げていると、キヨは華月の隣りに座った。
「お姉ちゃんも帰ってきてたんだね。…あれ?優月ちゃんは?」
優月(ゆづき)とは華月の息子で、キヨの甥っ子である。
イノリとの子供だと間違えていた子供。
華月は離婚、再婚を経て今は落ち着いている。
新たな年を迎えたキヨ達。
でも今年はいつもと少し違う。
キヨとイノリにとって
初めての経験、新しい出会いが待っている年である。
「ケンは正月休み取れなかったんだね。イノリは一週間も取れたのに」
「あいつは派遣だから仕方ねぇよ」
仕事があるケン以外の4人は、新年の挨拶にと里帰りをしていた。
もう上京して6年以上経つというのに、キヨ達は地元の空気に安堵感を抱いていた。
渋滞を抜けて実家へと着いた4人は、車から降りるとググッと伸びをする。
「カンナはフウとカゼの実家にいるの?」
「フウはカゼのおばちゃんに預けて、私は両親といるわ」
「…カンナが一緒にいなくていいの?フウ、寂しいんじゃない?」
「フウは私よりキヨといたがるわよ」
カンナはそう言うと、フウを抱きかかえてカゼの実家へと入っていった。
キヨはそんなカンナの背中を見つめる。
「…カンナの事はほっとけ。今は時間に任せるしかねぇだろ。それより美月はどうする?実家にいるか?俺ん家来るか?」
「うーん。親に挨拶してからイノリん家行く」
「わかった。俺もお前の両親に挨拶しなきゃだし、先お前んとこ行くか」
イノリとキヨは手を繋ぐとキヨの実家へと入った。
リビングに向かうと、コタツの中に入ってくつろいでいるキヨの両親と華月がいた。
「あら。おかえり、美月と祈くん。渋滞大変だったでしょ?」
「ご無沙汰してます。新年の挨拶に伺いました」
「そんなにかしこまらなくていいのよ。祈くんはもう私の息子でもあるんだから。ね?」
イノリがキヨの両親に頭を下げていると、キヨは華月の隣りに座った。
「お姉ちゃんも帰ってきてたんだね。…あれ?優月ちゃんは?」
優月(ゆづき)とは華月の息子で、キヨの甥っ子である。
イノリとの子供だと間違えていた子供。
華月は離婚、再婚を経て今は落ち着いている。