続・祈りのいらない世界で
次の日、地元での新年を満喫したキヨ達はカゼのお墓参りをした後、東京へと帰った。
そしてその翌日。
仕事始めのイノリは自室でスーツに着替えていた。
「美月、ネクタイやってくれ」
イノリがキヨを呼ぶと、キヨは無言のままイノリに歩み寄り、ネクタイを結ぶ。
「…どうした?機嫌悪いのか?」
イノリの言葉にキヨは首を振る。
イノリはキヨの顔を掴むと上に向かせた。
「何だよ、何か喋れ」
イノリがそう言うと、段々とキヨの顔が歪んでいく。
「…ふっ…うぁぁぁん!!折角我慢してたのにぃ〜!!!!イノリのバカぁ」
「は?何で泣くんだよ!?どうした?どっか痛いのか?」
「違うっ!!イノリ、仕事行っちゃやだ…」
「まーた始まった。お前は休みの後はいつもこれだな。…ったく、早く帰ってきてやるから我慢しろ」
「嫌だ!!我慢出来ないよ」
泣き喚きながらイノリにしがみつくキヨ。
イノリはキヨを引き吊りながら玄関へと向かった。
「家事してりゃ夜なんてすぐ来るから。いい子で待ってろ。な?」
「……うぅっ…」
「美月、『いってらっしゃい』は?」
「…いっへ…らっはい…」
「はい、よく出来ました」
イノリは苦笑いしながらキヨの頭を撫でると、家を後にした。
「キヨ、イノリ会社行ったの……って、どうした!?」
仕事が休みであるケンが玄関にやって来ると、玄関には土下座のような体勢をして丸まっているキヨがいた。
「キヨ?どっか痛いの?」
「…イノリが…仕事行っちゃった…」
「あははっ!!休み明けのキヨはいつもこうだな。そんなにイノリが好きかぁ」
ケンはキヨを抱き上げるとリビングに運んだ。
「今日は俺休みだし、もうすぐフウも起きるから寂しくないよ。きっとイノリも早く帰ってきてくれるから大丈夫」
ケンはポンポンとキヨの頭を撫でる。
そしてその翌日。
仕事始めのイノリは自室でスーツに着替えていた。
「美月、ネクタイやってくれ」
イノリがキヨを呼ぶと、キヨは無言のままイノリに歩み寄り、ネクタイを結ぶ。
「…どうした?機嫌悪いのか?」
イノリの言葉にキヨは首を振る。
イノリはキヨの顔を掴むと上に向かせた。
「何だよ、何か喋れ」
イノリがそう言うと、段々とキヨの顔が歪んでいく。
「…ふっ…うぁぁぁん!!折角我慢してたのにぃ〜!!!!イノリのバカぁ」
「は?何で泣くんだよ!?どうした?どっか痛いのか?」
「違うっ!!イノリ、仕事行っちゃやだ…」
「まーた始まった。お前は休みの後はいつもこれだな。…ったく、早く帰ってきてやるから我慢しろ」
「嫌だ!!我慢出来ないよ」
泣き喚きながらイノリにしがみつくキヨ。
イノリはキヨを引き吊りながら玄関へと向かった。
「家事してりゃ夜なんてすぐ来るから。いい子で待ってろ。な?」
「……うぅっ…」
「美月、『いってらっしゃい』は?」
「…いっへ…らっはい…」
「はい、よく出来ました」
イノリは苦笑いしながらキヨの頭を撫でると、家を後にした。
「キヨ、イノリ会社行ったの……って、どうした!?」
仕事が休みであるケンが玄関にやって来ると、玄関には土下座のような体勢をして丸まっているキヨがいた。
「キヨ?どっか痛いの?」
「…イノリが…仕事行っちゃった…」
「あははっ!!休み明けのキヨはいつもこうだな。そんなにイノリが好きかぁ」
ケンはキヨを抱き上げるとリビングに運んだ。
「今日は俺休みだし、もうすぐフウも起きるから寂しくないよ。きっとイノリも早く帰ってきてくれるから大丈夫」
ケンはポンポンとキヨの頭を撫でる。